「こんどはどこへ行きましょう」と、編集部のHさんがいうので

 

先だっては、北方の八戸・久慈街道へ行ったこともあり、

 

こんどは気分を変えて南へ行きたいと思った。

 

(中略)・・・・

 

分県地図を持ってきて、南九州あたりを操ってみた。

 

「いっそ、肥後から山越えで、薩摩に入りましょう。途中

 

日本でもっとも豊かな隠れ里だったといわれる人吉を通って・・」

 

        街道をゆく3 肥薩のみち 司馬遼太郎

 

 

 

 

 

HP_6

 

 

熊本県内初の国宝 青井阿蘇神社

 

日本遺産認定 人吉球磨地域

相良700年が生んだ保守と進取の文化

〜日本でもっとも豊かな隠れ里—人吉球磨〜

 

文化庁が2015(平成27)年度に創設した「日本遺産」。

地域の歴史的魅力や特色を通じて、日本の文化・伝統を語るストーリーを各地で認定。

2020年までには、100箇所選定される予定となっています。

現在、太宰府市、鎌倉市、奈良県明日香村周辺、京都府宇治市周辺など日本を代表する地域が認定されています。

その中でも、人吉球磨地域は、第1号として選ばれたのです。

非常に、歴史的、文化的にも価値が高い証拠です。

歴史小説家・司馬遼太郎が、その著書『街道をゆく』で、人吉球磨地域のことを「日本でもっとも豊かな隠れ里」と呼び、立ち寄っています。

 

HP_2のコピー

球磨川沿に佇む 人吉城(別名繊月城)

 

 

日本遺産に認定された人吉球磨のストーリーの軸となるものが、相良氏による明治維新まで続いた700年という長きにわたる統治です。同じ領主がこれほど長い間同じ地域を統治した例はとても珍しく、全国でも人吉球磨の相良氏以外には、3例しかありません。その700年の統治が現在の人吉球磨の地域に遺したものは、有形・無形にかかわらず日本の歴史そのものを語るために重要である文化財群です。

 

相良家が統治の軸を「祈り」、つまり神と仏に置いたからです。

国宝級の神社・仏閣群がこの地域の隅々に存在するのです。

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日本最南端黄檗宗寺院 新宮禅寺 六観音

 

九州南部(熊本県、鹿児島県、宮崎県)において日本三大禅宗が唯一存在するのも、その統治の特色が脈々と続いたからに他なりません。

 

この地域は「祈りの地」なのです。